二人と紳士と女 The girl with Two Men |
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ブラウンシュバイク(ドイツ) ヘルツォーグ・アルトン・ ウルリッヒ美術館 1660年頃 77.5×66.7cm この作品を3Dで観ると… |
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これまたワインの登場する作品です。また媚薬ワインです。。。 しかも「紳士とワインを飲む女」よりも一層踏み込んで物語性が描かれています。 観てお分かりの通り一人増えています。後ろの方で座って肘をつき面白くなさそうな男性。 酔っ払ってしまったのか、この女性をめぐる駆け引きに敗れてふてくされているのか(後者かな〜) それとは対照的に中心の男性はもうイケイケです。手まで添えてしまって。 そして女性は含み笑いのような意味ありげな笑顔。 三人の視線はばらばら。それぞれ何を思い何を見ているのか。 もうこれだけでお腹いっぱい楽しめてしまう絵です。 しかも、おまけに壁にかかった肖像画の男性がいちゃついている二人を見ています! (これご先祖様でしょうか?)いけません。いけません。(まさかご主人?!) さて視線を机の上に向けるとそこには銀食器と美味しそうな果物が。 同じオランダの画家ヘダの作品を思い出させます。 Willem Claesz Heda ( 1597-1680)Still life, 1634 Rijksmuseum, Amsterdam どこで読んだか忘れてしまったのですが、後ろの肘ついてふてくされている男性は 後から誰かが描き加えたなんて説読んだ記憶あります。どんなものでしょうね。 1954年(昭和29年)3月号の「みづゑ」にヤコブ・オクテルフェルト・Jacob Ochtervelt(1634-1682)の作品として 上の作品が紹介されています(タイトルは『パーティ』) 『Merry Company at a Table』 ご覧の通り『二人の紳士と女』と大変似た作品です。 ただこの絵の来歴や所蔵美術館を探したのですが見つからず困っていました。 こうしてupできたのはオランダ・バロック絵画館のtoshi館長のご尽力によるものです。 お持ちのレゾネの中からスキャンして送ってもらいました。有り難うございました。 以下はtoshi館長のコメントです。 この作品はかつては(すくなくとも1933年まで)シカゴ美術研究所にありましたが, 遅くとも1956年までにはノース・カロライナ美術館に移り,1968年まではOchtervelt とされて展覧会に出品されていましたが,1979年にDr.Kuretskyがモノグラフ(レゾ ネ)を刊行した際には,帰属に議論の余地あり,のグループに入れられています (D6). 彼女は構図・光と影の表現・人物の様式のすべてにおいて,Ochterveltらしくない と言い切っています.ただし,フェルメールとの関連については,ベルリン"The glass of Wine"・ブラウンシュバイクの両作品からの影響に言及しています. この作品は、2003年2月ー5月にスペインプラド美術館で開催された 「Vermeer y el interior holandes」(「Vermeer and the Dutch Interior」)で観ました。 光沢のある繻子のドレスを身に纏った女性の腰掛けている位置と、 腰から膝までの長さが驚くほど横長なのと 膝に置かれた女性の左腕の描き方がアバウトなのが気になりました。 しかし、こう描くことにより、スカートの朱色の部分の面積が画面の中で占める割合が大きくなり 華やかさが醸し出されより印象に残る作品になっています。 3Dのページは「OLDCITY's3D CG Vermeer」様からのリンクです。 リンク快諾感謝致します。 |
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この絵がジャケットの CDがあります。 モーツァルト行進曲 ヘ長調K.V.248 |
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