手紙を読む青衣の女
Woman in Blue reading a Letter
アムステルダム(オランダ)
国立美術館


1663年頃
46.4×39.1cm


この作品を3Dで観ると…
ドレスデンにある「手紙を読む女」と同じ構図の作品です。
推定ですが、ドレスデンの作品から5,6年経過した後に描かれたものだそうです。
もしかしたら同じ女性かもしれませんね。ドレスデンの作品はまだ未婚の時のもの。
このアムステルダムの作品は結婚後のもの。
そうすると・・・ドレスデンの作品で読んでいる手紙は恋人からのラブレター。
このアムステルダムの作品で読んでいる手紙は、その5年前まで恋人だった彼と今は結ばれて
良きパートナーとなった旦那さんからの手紙。
どうして旦那さんは奥さん宛に手紙などを?よく言われる事ですが後ろの壁にかけてある地図が
ヒントになるようです。今で言えば単身赴任。仕事で家を留守にしている旦那さんからの手紙。
お腹の大きくなった自分の奥さんの身体をいたわる内容なのでしょうか。

メツーのこの絵もまた女性が手紙を読んでいます。その手紙は画中画に描かれた船に乗り海外に居る夫から
届いたものと読み取ることができます。
  
 Gabriel Metsu(1629-67)A Lady reading a Letter c.1662-1665 National Gallery of Ireland

窓が描かれていませんが左側に窓があるのは光線の具合から一目瞭然です。
壁の色の変化を見ただけでその光の描き方にワクワクしてしまいます。

手紙の内容もきっと明るい未来を予感させるものなのでしょう。きっと。
使われている色が極端に少ない絵ですが、深読みがいくらでも出来る作品です。
本来冷たく感じさせる色である「青」なのにこの絵からは暖かさを感じるのはとても不思議です。
そんな手の込んだ魔法をしかけることもフェルメールにはできたのかもしれません。


この作品は、1998年7月にオランダ、アムステルダム国立美術館で観ました。(こちら
日本に帰って来てから読んだ本に次のような説明がありました。
「絵の構成要素はごく単純だ。それだけに事物の微妙な配置、物と物との間の空間に
デリケートな配慮が払われている。(試しに、画面右にかろうじて形を見せている椅子の
背を隠してみよう。とたんにバランスが崩れるのが分かるはずだ。)加えて地図の下端を
支えるバーは水平ではなく、微妙に右上がりになっている。」(「BRUTUS」)


3Dのページは「OLDCITY's3D CG Vermeer」様からのリンクです。
リンク快諾感謝致します。


 
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