窓辺でリュートを弾く女
Woman with a Lute near a Window
ニューヨーク(アメリカ)
メトロポリタン美術館


1664年頃
51.4×45.7cm


この作品を3Dで観ると…
「窓辺でリュートを弾く女」と一応そのタイトルにしましたが
「リュートを調弦する女」ともよばれています。(実際調弦しているところですからね)

NYメトロポリタン美術館(MET)にあるこの作品。同じMETにかのカラバッジョの作品で
リュートを弾く姿を描いたものがあります。(約60年以上も前の作品です。)
カラバッジョの影響はフェルメールも初期のころの作品で受けていることがわかります。
(この画家の後世に与えた影響は計り知れないものがあります。)


         
caravaggio(1573-1610) The Lute Player c.1597 MET New York


個人的には同じイタリアの画家アルミテジア・ジェンティレスキの作品の方が好きですが・・・
彼女(この画家さん女性です)もまたカラバッジョの影響を強く受けています。

          
Orazio Gentileschi(1563-1639) the lute player c.1626 National Gallery of Art, Washington
 
 以下は、梅津時比古著「フェルメールの音」という本からの引用です。
      
「静けさの中でしか音は聞こえてこない。光や空気や壁が調和して音は響き、机や椅子や人など、
      世界のすべてのものは、共鳴する音を内在させている。それらの真理を、フェルメールは宙に浮かぶ

     
音を描くことによって、静かに刻印している。」
         

音楽はフェルメールが好んで描いたモチーフの一つです。
年代順では宗教画から始まり、ワイン、音楽、手紙、そして寓意と続いていきます。
この作品は音を描いているのもかかわらず、画面から受ける印象が不思議と他の作品より静かに感じるのは
フェルメールの意図したことなのでしょうか。

この絵は大阪で平成12年に開催された「フェルメールとその時代」展で観ました。

また、2001年3月にNYメトロポリタン美術館で開催された
「Vermeer & the Delft school」(フェルメールとデルフト派」展)でも再度観ました。
どの本にも書かれていることですが、大変コンディションの悪い作品です。
その所為でフェルメールの作品ではないのでは疑念をかかられたりもしています。
ただ、実際観るとそのコンディションの悪さによって結果的に暗い色調になった別の魅力のようなものを感じます。



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