手紙を書く女
A Lady writing a Letter
ワシントン
ナショナル・ギャラリー


1665年頃
45×39.9cm


この作品を3Dで観ると…
もうすっかりお馴染みのアーミンの黄色い服を着た女性が描かれています。
ただ同じ服を着ていても他の作品と比べ、この作品が一番美しく観えます。

よく見えませんが、ヴィオラ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)と頭蓋骨を描いた静物画が
画中画として描かれています。これは説明するまでもなく、人生の無常を描いたヴァニタス画です。
ただ、ここでどうしてこのような説明的な画中画として描き込んだのかはよく分かりません。
フェルメールもだんだんと年をとってきたのでしょうか。
この静物画は画家の財産目録にも記載されているそうです。

芸術家として交友のあったテル・ボルフの作品の中にこれと同じテーマの作品があります。
これもまた良い作品です。
 
Gerard Terborch(1617-1681) Woman Writing a Letter c.1655 Mauritshuis, The Hague

テル・ボルフの「手紙を書く女」はその名の通り、熱心に手紙を今まさに書いているところですが
フェルメールのこの絵はそうではなく、一度筆を止め、こちらをしっかり見据えている場面です。
これがどうもこの絵の前に立つとなんとも落ち着きの悪さをもたらします。ドキドキしてしまいます。
今までの作品をよく見返してみると覗き見的な作品ばかりで、それに慣れてしまっている所為かもしれません。
まぁ、それだけではなくこの書かれた女性の瞳の美しさを凝視できない恥じらいもあるようです。

1940から1946まで、バハマ諸島(ハリー・オークス卿夫妻所蔵)にあったという来歴をもっています。
フェルメールの作品の中でカリブ海の風はちょっと似合わないような気がしますね。

この作品は1999年(平成11年)4月〜7月に上野・東京都美術館で開催された
「ワシントン・ナショナル・ギャラリー」展で観ました。
フェルメール的な美しさの要素を一枚に集約したような作品に上野で逢えるとは・・・


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