赤い帽子の女
Girl with the red hat
ワシントン(アメリカ)
ナショナル・ギャラリー


1666年頃
22.8×18cm
この作品疑いがかけられています。フェルメールの真作ではないのでは?という。
さて、さてご覧になって如何でしょうか。

物事は「あやしい」と思い始めてしまうとそちらにベクトルが向いてしまい中々まっとうな
見方が出来なくなってしまうものです。
「色眼鏡」は一度かけてしまうと元には戻るのは容易なことではありません。

小林頼子氏はその著書「フェルメールの世界」の中で1975年に出されたブランケルトの研究書を紹介し、
ブランケルトが以下の4点でこの作品と「フルートを持つ女」をフェルメールの作品でないとしています。
1、二作品のスナップショット的な捉え方は、フェルメールの作品の中にあって異質である。
2、二作品の陰の部分は暗部も慎重に描くフェルメールにしては簡略されすぎである。
3、手前の椅子の獅子飾りがこちらを向いていて座っているはずの女性との位置関係が不自然。
4、二作品のみキャンバスではなく板に描かれている。

(この板をX線で見てみると下地に男性を描いた絵が描かれているそうです。)

 
当然それとは逆に正真正銘の真作をする意見も多数あります。
1996/3/1-6/2にオランダ・ハーグのマウリッツハイス美術館で開催された
世紀の大フェルメール展のチケットにはこの作品が使われました。


この作品は2001年3月にNYメトロポリタン美術館で開催された
「Vermeer & the Delft school」(フェルメールとデルフト派」展)

そして2003年2月ー5月にスペインプラド美術館で開催された
「Vermeer y el interior holandes」(「Vermeer and the Dutch Interior」)で観ました。
正直この目で観るまでは私もかなり疑いをもっていました。
初めに観たMETではやはり真作ではないのかな??という思いを感じつつ、本で得た情報とは
100%同じ感想は持ちませんでした。
そして、2回目にプラドで観た時はその疑念が不思議と薄れ、もしかしたら真作なのかな??と
逆の思いを抱くようになりました。

「百聞は一見に如かず」ご自分の目で観て判断するのがやはり一番ですね。

同じような帽子をかぶったレンブラントの「フローラ」のような気品がもしこの絵にあれば
間違いなく真作として推すのですが・・・・・・

 Rembrandt van Rijn(1606-1669) Flora 1650 MET NY

ワシントンナショナルギャラリーにはこの他にも
「フルートを持つ女」などアヤシイ作品がいくつか所蔵されています。


                
               Girl with a Flute, probably 1665/1670 
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「フルートを持つ女」
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モーツァルト
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