天文学者
The Astronomer
パリ(フランス)
ルーブル美術館


1668年頃
50×45cm


この作品を3Dで観ると…
「地理学者」と一対にとして扱われている作品です。
同じ部屋を描いていますが、奥の窓に覆いがかけられているせいもあってか、
雰囲気(絵全体の明るさ)はこちらの作品の方が控えめです。
ただ、同じように窓からの光が学者の顔を照らし、その先に導かれるかのように
右手を天球儀に差し出し、なにやら思索している様子です。

この天球儀と地理学者の絵の中に描かれていた地球儀はアムステルダムの地図製作者
ヨドクス・ホンディウスの手によって作られたものだそうです。
オランダ海洋博物館(Nederlands Scheepvaartmuseum)はホンディウスの天球儀を所蔵しているそうです。
ホンディウスのではないですが、同じオランダのファルクという人がその後作った天球儀が
日本の武雄市に実在します!!サイトはこちらです。

                                        

一対として扱われたと書きましたが、画面の大きさは「地理学者」より若干小さくなっています。
この為、対作品として考えない向きもありますが、端が切り取られたらしいとも言われているので
一概にも大きさだけでは否定する確かな否根拠とはなり得ないと思われます。
制作年代はこの作品の方が約一年早いので、仮説として・・・・・・
男性に肖像画を依頼されたフェルメールはこの「天文学者」を仕上げ完成させ
「たまには、男性を描いてみるのも悪くないな〜」なんて思い、続いて「地理学者」を
描いたのかもしれません。頼まれていないのに。(共にモデルやテーマは同じですし)
細部の仕上がりがこちらの作品の方が上というのも、この仮説もまんざらではなくなってくるように思えます。


「地理学者」と違い後ろの壁には絵が飾られています。「モーセの発見」(「川から救い上げられるモーセ」を
描いたものだそうです。これは「手紙を書く女と召使」にも登場します。画像はそちらに。
その横の窓際の棚の上には沢山の本が置かれています。また正面には図表のようなものが貼られています。
これらの小道具によって同じ部屋でも雰囲気が随分と変化することがわかりますね。

ダウも同じように天球儀を作品に描いています。
 
Gerrit Dou(1613-1675) Painter in his Studio 1647 Gemaldegalerie, Dresden

「天文学者」のモデルとされる、アントニー・ファン・レーウェンフークです。彼は1676年にフェルメール家が
破産した後、遺産の管財人に任命された人物です。
また、航海術、天文学、などの幅広い範囲の科学に関心を寄せていた人物でもあり、顕微鏡の発見にも
寄与したと言われています。 如何でしょうか?似てますかね??あくまでも仮説です。
                      

この作品は
2002(平成14年)パリのルーヴル美術館で観ました(こちら
デジカメで撮影した画像もあります(こちら

3Dのページは「OLDCITY's3D CG Vermeer」様からのリンクです。
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