手紙を書く女と召使
Lady Writing a Letter with Her Maid
ダブリン(アイルランド)
アイルランド国立美術館


1670年頃
72.2×59.7cm


この作品を3Dで観ると…
未だに実物を観たことがない作品がこの「手紙を書く女と召使」とバッキンガムの「音楽のレッスン」です。
(「合奏」は別として)
どちらもイギリスにある作品です。イギリスは一番行った事のある国の一つなのですが、
巡り合わせが悪いのか、相性が悪いのか…
まぁ、そのうちにきっと。

ハーグの「大フェルメール展」でこの絵をご覧になった、xfrtさんのページはこちら

実際に観ていませんのであれこれ細かな事は書けませんが、思いつくままに。

手前に床にくしゃくしゃに丸められた反故が棄ててあります。
その左にあるものは、封蝋だそうです。「書状やびんの栓を封じるのに使う,ろう状の物質」と
辞書にはあります。
手前の棒状のものを溶かし封筒の「〆」と書く部分に貼るものですね、左の赤い点のようなものは
棄てられて手紙に貼り付いていた封蝋でしょう。赤い色になっているのは顔料などを混ぜて色を
つけているためかと思われます。

                   
   Raphael,Santi(1483-1520)The Finding of Moses 1675-80 Musee du Louvre, Paris
                  ラファエロの描いた「モーセの発見」


テーブルを覆う布の模様が変わっていますね。
また手紙を書く女性の被っている白い頭巾のようなもの、ヘルメットみたいですね。
立って手紙を書き終わるのを待っている召使の視線は外へ向けられています。
「早く書き終わらないかしら〜」とでも思っているのでしょうか。
この召使さんのフォルムとっても安定感ありますね。不動の安定感です。
窓からの光はいつも通り素晴らしいものがあります。特にカーテンの上部の光が通り抜けて
白んでいる部分などとてもいい感じです。
画中画として描かれた「モーセの発見」(「川から救い上げられるモーセ」)も「天文学者」のそれより
明るく描かれています。

ところで、この作品今まで二度も盗難の憂き目に遭っています。
1972年にIRAによって盗まれました。(一週間後に無事発見)
1986年に再度盗まれ、1993年まで発見されずじまいでした。
所蔵者のアルフレッド・ベイトはこれで懲りたのかダブリンの邸宅に展示してあったこの絵を
この後現在あるアイルランド国立美術館に寄贈しました。
(朽木ゆり子氏の「盗まれたフェルメール」に大変詳しく書かれていて参考になります)

手紙を扱った作品は多くありますが、この「ダヴィデの手紙を持つバテシバ」という主題も多くの画家に
描かれた場面の一つです。王ダヴィデからの手紙を受け取り悩むバシテバの様子が見事に表現されています。
だって、手紙の内容が、内容ですからね・・・
 
Jan Steen(C.1625-1679)Bathsheba Receiving David's Letter 1659 Private collection

3Dのページは「OLDCITY's3D CG Vermeer」様からのリンクです。
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モーツァルト
弦楽四重奏曲第14番「春」

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