窓辺で手紙を読む女 Girl reading a Letter at an Open Window |
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ドレスデン(ドイツ) 国立絵画館 1658年頃 83×64.5cm この作品を3Dで観ると… |
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年代的に初めてフェルメールらしい「光」を描いた作品です。 左側にある窓辺に向け明かりを頼りに手紙を読み耽る女性。 全体を緑の色調で統一し静けさを演出しています。 光と静謐。まさにフェルメールのお家芸の始まりを告げる作品です。 開かれた窓のガラスに映っている女性の手紙を読む横顔もとてもリアルに描かれています。 目を上の方に向けると女性上部の空間が大変広く取られていることに気が付きます。 少し異常とも言えないこの空間の広さはあるものの消失点は女性の頭のすぐ後ろ辺りに設定されれいるので 違和感は感じられません。 よく見ると画面上部にカーテンポールが描かれています。 それに掛かっているのが画面右側約三分の一をしめる緑色のカーテンです。 当時オランダの一般家庭では部屋に飾った絵に埃よけのカーテンをかけていたそうです。 フェルメールのこの作品に描かれている右側のカーテンは、この埃よけカーテンを作品中に 騙し絵のように描き込んだものです。 このような騙し絵を今ではトロンプ=ルイユ効果(Trompe-l'oeil)と呼んでいます。 同じ時代のレンブラントやダウも同じような作品を描いています。 Gerard Dou (1613-75) Self-Portrait Rijksmuseum, Amsterdam Rembrandt(1606-69)The Holy Family with a Curtain Staatliche Museen 2003年2月ー5月にスペインプラド美術館で開催された 「Vermeer y el interior holandes」(「Vermeer and the Dutch Interior」)で観ました。 実際に観ると画面では分かりませんが女性の髪や右側にあるカーテン上部の光の粒々が 細かく描かれていて、それがたまらなく素敵なものに観えました。 右の壁に画中画を描く予定だったそうですが、これはこれで一つ完成された美しさがある作品です。 蛇足ですが、スフィレンスはこの作品は唯一フェルメールが立って描いたものと捉え その他の作品を測定測量し、なんとフェルメールの身長を計算しはじき出しています。 嘘か真か・・・さて置いて、、、結果フェルメールの身長は約165〜170cmだったという事です。 この作品は2005年3月〜9月に日本にやって来る予定です。「ドレスデン美術館展」(仮称) フェルメールの作品にしては珍しく2度目の来日です。 「日本におけるドイツ年」の一環として開催されます。 神戸(兵庫県立美術館)と上野(国立西洋美術館)で開催が予定されています。楽しみです。 3Dのページは「OLDCITY's3D CG Vermeer」様からのリンクです。 リンク快諾感謝致します。 |
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