兵士と笑う女
Soldier and a Laughing Girl
ニューヨーク(アメリカ)
フリック・コレクション


1658年
50.5×46cm


この作品を3Dで観ると…
この作品にまつわる有名なエピソードがあります。
「この絵が画架にかけてあったところ、ある人が、この絵の素晴らしい光線が
どこから射し込んでくるのか確かめようと、絵の後ろのまわってみたりしたりした。」
ドゥブル家で実際にあったエピソードどしてトレ・ビュルガーが伝えています。
(私が初めてこの絵を観た時の第一印象もまた「明るいな〜」でした。)
小さな作品ですが、放たれている明るさの度数から言えばナンバーワンかもしれません。

描かれている内容や人数は違いますが、
ヘリット・ファン・ホントホルストの人物と光の用い方に近いものが感じられます。
 
HONTHORST, Gerard van (1590-1656) The Procuress 1625 Holland, Utrecht, Centraal Museum

明るさは女性の笑顔にも呼応するかのように表現されています。
白い歯まではっきり見える口元。光を浴びたおでこ。そして笑顔。どれをとっても輝いています。
きっと話している内容も明るい話題なのでしょう。きっと。(のり出し気味に聞いているようです)
それに対して男性は「黒子」に徹して描かれています。大きな帽子も効果的です。

また、ホーホと比較してみます。光の表現の仕方に注目です。
フェルメールは光の特性というか性質をとっても良く理解し表現できた画家だと再認識させられます。
   Pieter de Hooch (1629-84) Soldiers Playing Cards, Private collection


この絵は2000年の3月と翌年の3月にNYのフリックコレクションで観ました。(こちら
フリックコレクションの暗い廊下のような展示場所に蛍光灯が近くにあてられて展示されていたので
嫌でも明るく感じました。。。
男の左肩からお腹の辺りの光の表現がすばらしい作品で、
これも、実物を観て好きになった作品の一つに入ります。

絵の中にかかっている地図は「全ホーラント・西フリースラント精密新図」と表題が記されているそうです。
フェルメールの住んでいたデルフトもこの地図に描かれています。
尚この地図と同じものは現在オランダのホーン市の博物館に一幅しか残っていなく、またそれも
大変保存状態が悪く鮮明でないため今ではフェルメールのこの作品に描かれた地図によって
その全容が推定されるとのことです。
(ブラウ=ベルケンローデ図とよばれているそうです)

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